馬産地レポート一覧


お使いの機種に対応しているムービーがありません。
●うまレター2013年3月号掲載

2013年1月12日 フェアリーS優勝馬
クラウンロゼのふるさと

カミイスタット【新冠町】

 3歳牝馬による最初の重賞「フェアリーS」を、10番人気のクラウンロゼが逃げ切り勝ち。直線で1度は交わされたものの、内からもう1度差し返すド根性を見せて、デビュー2戦目で重賞の栄冠を勝ち獲った。
 クラウンロゼが生まれたのは、新冠町新栄のカミイスタット。過去には、福島記念を制したマンハッタンスカイなどの活躍馬を生産している。ご夫婦と従業員1名で、16頭の繁殖牝馬を切り盛りする家族経営の牧場だ。
 「1勝馬は除外対象でしたので、まずは出走できたことがラッキーでしたね。新馬戦が先行して押し切る良い勝ち方でしたから、人気薄でしたけど楽しみにしていました。最後の直線で1度は交わされながら盛り返してくれて、思わず絶叫してしまいました。嬉しさと驚きでいっぱいでした」
 と話すのは、生産者の上井武光さん。
 「生産馬の勝利が1番の励みになりますね」
 と話す妻の千秋さんと共に、久しぶりとなる生産馬重賞勝利をかみしめた。
 クラウンロゼの母ヒシアスカもカミイスタットの生産馬。ヒシアケボノ産駒らしくスピードある大型馬で、現役時代は芝の短距離レースで4勝を挙げ、7歳まで51戦をタフに戦い抜いた。そして生まれ故郷に戻って繁殖牝馬となり、ロサードとの交配で3番仔として生まれてきたのがクラウンロゼだった。
 「母馬が1400mまでの馬だったので、マイルは少し長いかなと思っていたのですが、見事に克服してくれましたね。テンの速さは母そっくりです」
 と話す。交配相手にロサードを選んだ理由は、大型馬が続く牝系に、小さくて運動神経の良い馬を付けたかったとのこと。また
”バラ一族“の底力に賭ける気持ちもあったそうだ。
 「狙い通り、大きくもなく、小さくもなく、均整のとれた馬体で生まれてきました。性格とか雰囲気は、母馬に似ていたと思います」
 と、クラウンロゼの牧場時代を振り返る。
 「レースの後、ビッグレッドファーム明和に行って、ロサードと会ってきました。牧場から1番近くにいる種牡馬の産駒で結果を出せて、特別に嬉しいです」
 と笑顔で話す上井さん。
 「桜花賞に出られたら、競馬場まで応援に行きたいと思います。父も母も頑丈なタイプですし、今後もケガなく、息長い競走馬生活を送って欲しいです」
 と、ひと足早く春を見つめる。わずか3頭しかいない2010年生まれのロサード産駒から、桜の舞台に立つ馬が…。なんとも夢のある話ではないか。

クラウンロゼ
牝3歳、美浦北・天間昭一厩舎
父ロサード 母ヒシアスカ
戻る

TOPへ

©WORLD