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●うまレター2012年12月号掲載

2012年10月6日 デイリー杯2歳S 優勝馬
テイエムイナズマのふるさと

グッドラック・ファーム【日高町】

 10月5日午後、北海道日高地区一帯に凄まじい雷が轟いた。
一夜明けた6日、京都競馬場の2歳重賞「デイリー杯2歳S」を制したのは、日高町生まれの6番人気馬テイエムイナズマだった。道中で先頭に立つと、直線に入ってからもしぶとく後続勢の追撃を退け、世代5頭目の重賞馬へと輝いた。
 「未勝利の勝ち方が良かったので、重賞でも掲示板ぐらいは…と期待していました。直線は声が出ましたね。勝ったのが分かった時は、”やったー“という感じでした」
 と話すのは、テイエムイナズマの生まれ故郷であるグッドラック・ファームの羽田和男場長。グッドラック・ファームは、平成8年に創業した歴史の浅い牧場で、繁殖牝馬も10頭と決して多くはないが、今年7月のジャパンダートダービーを制したハタノヴァンクールを生産するなど、近年になってその名に触れる機会が多くなってきた。
 テイエムイナズマの牧場時代について羽田場長は、
 「皮膚の薄さ、脚元のすっきりした感じは母の特徴が現れていました。立派な体つきは父譲りでしょうね」
 と話す。その母クラスターは、アメリカで5頭の仔を産んだあと、レモンドロップキッドの仔を受胎している状態で同牧場へとやってきた。そして日本で生まれてデビューした産駒3頭が、いずれも中央競馬で勝ち上がるという優秀な繁殖牝馬ぶりを発揮している。
 一方の父は、ディープインパクトの全兄ブラックタイド。今年の2歳世代がファーストクロップで、今回のレースでテイエムイナズマ
が、初の中央重賞勝利を父にプレゼントしたことになる。
 「実は、うちの牧場からブラックタイドの放牧地が見えるんですよ」
 と羽田場長が言うように、ブラックタイドの繋養先であるブリーダーズスタリオンSは目と鼻の先。テイエムイナズマがまだ幼い頃、「あれがお父さんよ」と母親が教えていたかもしれないと想像すると、微笑ましく思えてくる。
 母クラスターは、テイエムイナズマのあとも父タイキシャトルの牡馬(現1歳)、父サクラバクシンオーの牡馬(現当歳)を順調に出産。また姉に当たるハタノファベルジェも牧場へ里帰りし、父ブライアンズタイムの牡馬(現当歳)を産んだそうだ。
 「血統的には、もう少し距離を延ばしても対応できると思うので、今後がますます楽しみになってきました」 
 とテイエムイナズマに大きな期待を懸ける羽田場長。次に稲妻の衝撃が轟くのは、どの舞台だろうか。

テイエムイナズマ
牡2歳、栗東・福島信晴厩舎
父ブラックタイド 母クラスター
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